うつ病は強いゆううつな気分とともに、意欲が出ない、考えがまとまらないといった精神的な症状と、眠れない、疲れやすいなどの体に現れる症状が長く続き、日常生活に支障が出てしまう病気です。
うつ病は脳内にあるセロトニンという心のバランスを保つ作用のある物質の働きが減ってしまうことが原因です。
下記に当てはまる方は、うつ病・うつ病予備軍の可能性があります
心の症状
抑うつ気分 | 気分が落ち込んでゆううつだ 悲しい気持ちになる 訳もなく涙が出る 将来への希望がなくなる |
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思考力の低下 | 集中力が低下し、仕事の能率が落ちた 細かいことでも決断するのが難しい 全てを悪いほうに考えてしまう 自分を責めてしまう |
意欲の低下 | 趣味や好きなことをやる気になれない 家族や友人と話したり出かけるのが億劫 食事、入浴、着替えなど身の回りのことも面倒だ テレビや新聞が面白くない、うるさい |
体の症状
疲労感 | 疲れやすい 疲れが抜けない |
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食欲不振 | 食欲がない、何を食べてもおいしくない 体重が落ちた |
睡眠障害 | 寝つきが悪くなった、眠りが浅くすぐに目が覚める、 朝早く起きてしまう |
体調不良 | めまい、頭痛 肩こり、背中の痛み、腰痛などが続く |
胃腸不良 | 胃もたれ、胸やけ 便秘、下痢などが続く |
ストレスを感じてなんとなく気分が落ち込む、仕事や他のことにやる気が起きないなど、こころの不調は誰もが経験します。
しかしストレスがかかりすぎて、気分の落ち込み、不安、イライラ、不眠、頭痛、肩こりや胃もたれが何週間も続くとうつ状態、うつ病になるリスクが高まります。
うつ病のきっかけとなるストレス
うつ病の方は休むことに罪悪感を感じてしまい、休息をとらない方が多いのですが、まずはしっかりと心と身体を休めることが治療においても重要です。生活の基本となる睡眠・食事・運動をバランス良くとることができるように,相談をしながら個々にあった治療方法を決めていきます。
うつ病では脳内のセロトニンの量が減少している状態になるため、脳内のセロトニンの量を増やすSSRI・SNRIを中心とする抗うつ薬を使用します。不眠や不安が合併している方では症状を和らげるお薬を使用する場合もあります。うつ病といっても症状の出方は一人ひとり異なり、また仕事や家庭や学校など置かれている立場も異なります。 当院では薬物療法を行う際は、飲みやすさを重視し、本人にあったお薬を最小限使用するようにしています。また心療内科や精神科のお薬が心配という方は症状の程度によっては漢方薬を選択できる場合がありますのでご相談ください。
うつ病の治療では薬物療法だけではなく、精神療法を組み合わせて進めていくことが大切です。きっかけとなるストレスは個々によって異なり、心配に思うことも人それぞれです。抱えられている悩みにも耳を傾けることで、本人の安心感を高めるようにサポートしたり、考え方や物の見方を見直すお手伝いをしたり、生活指導を行ったりすることで治療を進めていきます。
症状改善後も、下記のことにお気をつけください
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