統合失調症は100人に1人程度の割合で生じる疾患で、幻聴や妄想(見張られている、跡をつけられているといった妄想)など多彩な症状が現れる病気です。 15歳〜30歳で発症することが多く、急に症状が現れることもあれば、時間をかけてゆっくり現れることもあります。
下記に当てはまる方は、統合失調症、もしくは予備軍の可能性があります
この病気には下記3つの種類があります
破瓜型
15歳〜25歳に発病することが多く、その症状も慢性的に続くケースが多くあります。症状は陰性症状が主体で、幻覚や妄想も起こりますが顕著ではありません。家に引きこもり、自閉的になることもあります。緊張型
20歳前後に発病することが多く、激しい興奮状態と昏迷状態(周囲に対する反応が極端に鈍くなる状態)という正反対の症状が現れます。一定期間を過ぎると症状はよくなりますが、治療をやめてしまうと再発するリスクがとても高くなります。妄想型
妄想型は20歳〜30歳前後で発病することが多く、症状は比較的軽いタイプです。主な症状として妄想や幻覚(幻聴が多い)が生じます。幻覚や妄想は薬が効きやすい症状なので、治療を進めやすいタイプです。このような症状が見られます
妄想
明らかに間違った考えについて、強い確信を持つことです。間違いを指摘しても、本人はそれを受け入れることができません。典例として「悪口を言われている」「テレビで自分のことが放送されている」「誰かに跡をつけられている」「自分の考えが外に漏れている」などがあります。
幻覚
実際に起こっていないことを、現実の感覚として知覚することです。周囲に人がいないのに誰かの声が聞こえてくる「幻聴」がもっとも多く、本人に批判的な内容が多くなります。また、存在しないものが見えたり(幻視)、臭ったり(幻嗅)、感じたり(幻触)する場合もあります。
思考障害
思考が混乱して、考え方に一貫性がなくなることです。会話の内容がちぐはぐになってしまい、ひどい場合には何を話しているのかわからなくなってしまうこともあります。
感情平板化(感情鈍麻)
本人の感情表現が乏しくなり、他者に共感することが少なくなってしまいます。本人も感情を感じることができなくなり、周りで起こっていることに関心がなくなります。
思考の貧困
会話をしていても、比喩などのいい回しが使えなかったり、理解できなかったりします。そのため、会話に使われる言葉が減ったり、無口になったりします。
意欲の欠如
自発的に何かを行う意欲が無くなってしまいます。行動を継続することもできなくなります。そのため仕事や日常的な行動(入浴や着替えなど)に興味がもてなくなり、行わなくなったりします。
自閉(社会的引きこもり)
自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションを取ることができなくなります。
症状改善後も、下記のことにお気をつけください
症状が激しい場合の注意点
統合失調症の方の中には激しい興奮や昏迷といって全く動かなくなってしまう状態になることがあります。その他の症状についてはこちらをご覧ください