2017.01.06
ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬の副作用
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬は症状に困っている場合は効果も期待でき、有用に使うことができる薬剤です。
一方で長期的な使用や薬の種類は効果と副作用を見ながら注意深く使用する必要があります。
ベンゾジアゼピン系の副作用として主なものは下記になります。
① 眠気
服用後に強い眠気を感じたり、睡眠薬では翌日に持ち越すことがあります。
② ふらつき
筋弛緩作用があるため、ふらつくことがあり、高齢者では転倒には注意する必要があります。
③ 前向性健忘
睡眠薬で主に生じる服用後、寝るまでの間のことを覚えていないことがあります。
④ 離脱症状
お薬を急にやめた場合に、さらに強い不安や不眠を呈する場合があります。
そのためお薬の中止や減薬は慎重に行う必要があります。
⑤ 奇異反応
服用することで逆に不安、不眠が生じる場合があります。
⑥ 依存性
不安、不眠が強く用量より多くの薬剤を摂取したいという精神的欲求が生じる場合があります。
用量範囲であっても長期に使用すると、服薬中断の際に反跳現象といって不眠、不安が悪化する場合があります。
診療ではこれらの副作用を常に考慮しながら、薬物の選択や用量や使用期間を設定していきます。